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Webサイトのコンセプトを決める7つの質問【ワークシート付き】

Date: Category: 戦略・企画
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Webサイトとは、多くの企業にとって集客の道具です。Webに力を入れている企業であれば売上を上げるために、またはより多くの見込み顧客を自社サービスと結びつけるために常に頭を悩ませ、試行錯誤していると思います。

僕自身お客様とサイトの今後について話し合う時、「どうやったらクリック率はあがるのか」「なんというキャッチフレーズにしたらお客様に訴求できるのか」「どんなキーワードでコンテンツを作ったらアクセスが増えるのか」このようなことばかりを考えています。

当然、そのようなテクニカルなことを考えぬくことは重要です。しかしながら、本当に重要なのは、貴社のサービスと見込み顧客とのベストマッチを生むことでしょう。

そう考えるとクリック率にあたまを悩ませなくても、会社本来の魅力はたくさん有るはずです。そして意外にもにもそういったすでに持っているはずの企業・サービスの強みを活かしきれていないWebサイトが多いように感じます。

今回はUSPと呼ばれるフレームワークから、自社の魅力を発見しサイトコンセプトに落としこむ具体的な方法を取り上げたいと思います。本記事はWebのご担当者様だけでなく、マネジメント層や経営層の方にもみて頂いて、実際に考えていただきたいテーマになります。コンセプトを考えるのに役立つシンプルなワークシートと具体的な運用方法も記述いたしますので、よろしければ是非試してみてください。貴社がもともと持っている魅力を引き出し、Webサイトで存分にその強みをアピールしていただけると思います。

Webサイトのコンセプト

Webサイトのコンセプトとは

まず始めにサイトコンセプトについて考える必要があります。サイトコンセプトとは、Webサイトのアイデンティティを指します。そのWebサイトが何のために運営され、どんな情報を届けるものなのかについて定義された概念です。

多くの企業にとってサイトの存在意義は「集客」になるので、「自社のプロダクトをプロモーションすること」がサイトコンセプトであると勘違いされやすいですが、実際はそうではありません。なぜならば、貴社サイトを運営するためには貴社のスタッフやプロダクトだけではなく、サイト閲覧者の方の存在が不可欠であるためです。

そしてWebサイトというものはあくまで「情報のやり取りを行うコミュニケーションツール」であるが故に、「どのような情報を届けていくか、どのように閲覧者に感じてもらいたいか=Webサイトのコンセプト」と考えると非常にわかりやすいです。

コンセプトを考える有名な事例『Wiiの商品コンセプト』

コンセプトという言葉自体は良く耳にするものの、いざ何なのかと問われるとよくわからないという方も多いのでは無いでしょうか。そこでコンセプトに対する理解を深めるためによく使われる事例として、任天堂が開発したゲーム機『Wii』のコンセプトについて少し触れておきます。


  ◯ Wiiのコンセプト『お母さんに嫌われないゲーム機』


任天堂はSONYと並びゲーム機最大手としてゲーム業界をずっと引っ張ってきました。その歴史を振り返ると、最初は単なるドット絵に対してたった2つしかないコントローラーを取り合い皆で楽しんでいたものです。しかし、グラフィックがドンドン進化する一方でいつしか据置型ゲーム機は「暗い部屋で一人もくもくとプレイするもの」として負のイメージをふくらませていくことになります。

自分たちが引っ張ってきたゲーム業界の負の要素に危機感を覚えながらも、任天堂はあくまで「ゲーム機市場を大きくする」という志のもと、新しい据置型ゲーム機Wiiのコンセプトワークに取り組んだのです。そこでうまれたコンセプトが『お母さんに嫌われないゲーム機』でした。

Wiiはそのコンセプトに根ざしたソフトを数多く作っていくことになります。例えば、『WiiFit』が代表例かもしれません。従来のゲーム機にはなかった、体をうごかすという要素は子どもたちだけでなく運動不足に悩む主婦層の心にも響いたことでしょう。

また、任天堂の人気シリーズ『マリオカートWii』では、独自のWiiハンドルというコントローラーを使い実際に運転しているような感覚を楽しむことができます。

こういったアクティブなソフトの登場で家で一人で黙々とやるという据置型ゲーム機の負のイメージを見事に払拭しました。お母さんにとって息子が部屋に閉じこもってピコピコやっているよりは、ずっと素敵に見えるはずです。

また、CMなどのプロモーションにおいてもそのコンセプトは生きています。例えばこちらのCM

https://www.youtube.com/watch?v=sFpgaJMCYjY

こちらの動画はWii U のWiiパーティーというゲームソフトのテレビCMです。

関ジャニ∞が家族に扮して和気あいあいと楽しむ様子が見て取れます。家族団欒というお子さんというよりはお母さんの望みに根ざしたテーマで作られていることがお分かりいただけると思います。

上記はあくまで一例であり、Wiiでは家族で楽しむことを目的としたゲームが多数発売され、家族団欒を思わせるCMもたくさん放映されています。そして結果的に、お母さんに嫌われないゲーム機としての地位を築いてきたのです。

このようにコンセプトはそのもののあり方を決める非常に最も重要な要素の1つであることがおわかりいただけたかと思います。Webサイトにおいても、Wiiに習って「あるべき姿・このようなものだ」という定義付けをしていくことで、成長の方向性が見えますし、顧客ターゲットも明確になり閲覧ユーザーが集まってきます。

逆に、Webサイトのコンセプトが定まっていないと、情報発信の軸が定まらず当たり障りのない情報を当たり障りなく発信し、その他大多数のサイトと大した違いの無いつまらないサイトになってしまいます。結果として、閲覧ユーザーは決して増えません。貴社サイトを選ぶ理由が無いからです。

Webサイトは就職活動で言う「エントリーシート」に近い

もうかなり有名なお話ですが、現在消費者の行動はインターネットの登場によって「AIDMA」から「AISAS」に変わってきています。簡単に説明すると、

AIDMA・・・「Attention(気をひかれる)」→「Interest(興味をもつ)」→「Desire(欲しくなる)」→「Memory(記憶する)」→「Action(買う)」

AISAS・・・「Attention(気をひかれる)」→「Interest(興味をもつ)」→「Search(検索する)」→「Action(買う)」→「Share(共有する)」

といったように消費者がものを購入する際の思考が変化しているのです。

この時にWebサイトの機能はSeachということになります。実際に購買する前にどんなものなのか、どんな会社なのか購入者自身が検索し、調査し、納得した上で次の行動をとるわけです。

これは就活における、エントリーシートと非常に似た機能をもっていると思います。面接官は採用したい人材を選ぶにあたって事前にエントリーシートを確認し、どういった人間であるか予めイメージを持って面接に望みます。

エントリーシートを上手にかけば、面接を通る可能性はグッとあがります。そして、エントリーシートを上手に書く方法論は本屋さんに行けば溢れかえっていますし、実際に優れた方法論がいくつも確立されていることと思います。しかし、企業面接における本質は面接に通ることではなく「自分が入社後自身の力を最大限発揮し活躍して、自分と企業どちらも幸せになるWin-Winの関係を作ること」ではないでしょうか。

Webサイトも同じように、どのようにサイト上で見せればユーザーにうけるかといった方法論は確立されいるものがいくつかあります。しかし、その本質は「貴社とユーザーをWin-Winにすること」でしょう。

自分を着飾るよりも、本来ある自分の強みを上手にアピールしたほうがお互い幸せなはずです。

USPと自社の魅力を発掘する7つの質問

USPの概念

上記までのセクションでコンセプトをしっかり定義すること・自社本来の強みをアピールすることが重要であることをお伝えしました。では、具体的にどのようにコンセプトを決めていけばよいのでしょうか。そこで役に立つのがUSPというフレームワークです。

USP(unique selling proposition)とはシンプルに言うと、独自の販売提案、独自のウリという意味です。例えば、

「当店のフラワーアレンジメントは、ドイツの国家資格であるフローリストマイスターを種痘した日本で唯一の職人が手がけるものです」

このように自社が持つ、他にない強みを「USP」と言います。USPは、競合優位性や競争優位性などと言い換えることもできます。そして、このUSPが「サイトコンセプト」の基軸になるのです。

魅力発掘の為の7つの質問

USPを導くための7つの質問をご用意しました。こちらに回答していただくことで、自社の強みや顧客価値、さらにそれらをWebサイトに反映させる道筋が見えてくるでしょう。


 1.  貴方が絶対変えたくない方針・ポリシーは?

 2.  既存客はなぜ御社を選んだのだと思いますか?

 3.  御社はこれまでどのように顧客を獲得してきましたか?

 4.  他社に優っているところ・異なるところは何ですか?

 5.  既存客は御社の商品、サービスについて、どのように喜んでいますか?

 6.  貴方がこの仕事をしていて一番嬉しかった事はなんですか?

 7.  御社のお客様の共通点とは何ですか?


上記の7つの質問に回答いただくことで、自社の優位性が自ずと見えてきます。[1と3]の質問は、自社の理念といままでどのように集客していたのかを確認する質問、[2と4]の質問は、自社の独自性を導くための質問です。また、[5,6,7]の質問は、貴社サービスの顧客提供価値をはっきりさせるための質問となります。

これらを組み合わせることで、貴社の強みを浮き彫りにすることができるのです。

ターゲットの設定

ターゲット設定の概要

USPを的確に抑えることができたなら、今度はそのUSPにマッチするであろう顧客(ターゲット)を明確にします。自身のアイデンティティが確立できれば、自ずとどんな顧客に自社があっているかを導き出すことができます。ただ一つ注意しなければならないのは、ターゲットを決める際

一つ失敗事例をあげます。

コンサルタント「貴社サイトのターゲットとしているお客様はどんな人ですか?」

Web責任者Aさん「ターゲットねぇ・・・。客層として多いのは、30代~40代の女性で、主に主婦が多いんだよ。もっと伸ばして行きたいんだけどねぇ。」

これはWebコンサルティングを行っている際よくある会話です。皆さんはAさんがおっしゃっている大きな矛盾に気付きましたでしょうか?質問に対し2つ勘違いを含んだ回答をしています。


 ◯ ターゲットとは、すでに集まっている客層ではなく、本来閲覧して欲しいユーザーです。

 ◯ サイトを見て欲しいのは、マーケットという“層”ではなく、“個人“のユーザーです。


ここで発生している2つの食い違いとは


 1.  Aさんは欲しいユーザーではなく、現在のアクセス解析内容を言っている。

 2. 大枠の客層に視点がいってしまい、閲覧ユーザー個人の視点が抜けてしまっている。


です。Aさんはターゲット選定ができていない典型例に陥っています。

マーケット全体を対象にするのではなく、「特定のターゲット」に向けてメッセージを作成することに意味があるのです。広すぎるターゲットは、競合も多くなります。しっかりと自社の立ち位置を認識させて「勝てる市場」で勝負をして行きましょう。USPは自身が得意とする市場を選定する際も非常にべんりです。

「ターゲット」はより詳細な人物像まで落としこみましょう。

例:年齢:30~35歳、性別:女性、既婚:子持ち、地域:関東 職業:主婦

基軸のターゲットが決まっていれば、上記条件を緩和して行く事でターゲット層が広がります。軸は「より細かく」決めてアピールの軸がずれない様にする事が必要です。

Webサイトのコンセプトを決める

USP・ターゲットが見極められたら、いよいよWebサイトのコンセプト作成に入ります。コンセプトはなるべくシンプルな一つの文章にまとめると良いでしょう。シンプルであればあるほど、太い柱のような強い軸になります。

この作業は拍子抜けしてしまうほど簡単です。USPとターゲットが決まったのであれば、あっけないくらい簡単にWebサイトのコンセプトは決まります。ターゲットに対してUSPをどのように見せていくかが即ちWebサイトのコンセプトに当たるからです。

サイトコンセプトをWebサイトに活かす

サイトコンセプトが決まったら、Webサイトにどのように生かしていくかを考えます。各ページの役割にあわせてUSPを訴求していく必要があります。

各ページの役割を簡単にまとめると


TOPページ   : 離脱率、直帰率の低下(惹きつけにより、下層ページへの誘導)

カテゴリページ : 誘導路を明確にして、商品ページ(コンテンツページ)への誘導

商品ページ   : 滞在時間向上(CVへの期待値増加)


上記のように整理できます。これらの役割にあわせて貴社の提供価値をアピールできるキャッチコピーやコンテンツを盛り込んでいきましょう。

「USP」をしっかりと作成、認識する事で「どんなコンテンツを作ったらいいんだろう?」という事はなくなります。コンテンツ追加を考える場合にも「USPを基軸に派生したコンテンツを作ろう」と考えればいいのです。このUSPという概念が見えていないもしくは見えていてもWebサイト運営へ反映させられていない企業様が意外と多いです。ぜひ、自社の強みや独自性・顧客価値を見える化し、Webサイトで存分に閲覧者の方にアピールしていきましょう。

ワークシートのダウンロード

記入例も載せてありますので、よろしければダウンロード・印刷してご自由にお使いください。


◯ USPからWebサイトコンセプトを決定するワークシート


効果的な運用方法

もし仮に、実際のWebサイトにおいて上記の7つの質問を元にUSPを導き出し、コンセプトを決めようと考えていただけたのであれば、更に具体的な運用方法を以下に示しますので御参考にしていただければと思います。


 1. 上記のワークシートを印刷。

 2. 経営層から営業マン、プロダクト設計者、Webサイトに直接関わらないかたも含めてなるべく会社全員で記入する。

 3. 職種・レイヤーによって記入内容の差を把握しなるべく全員の意見が通るように意思を統一していく

 4. USPが一つに統一できたら、そこからターゲットを導く。

 5. USPとターゲットが明確になったら、そこから重要な点を抽出し一つの言葉「サイトコンセプト」に仕上げ有る。

 5. 1~4で導き出したコンセプトを元に、Webに関わる人のみでどのようにWebサイトに活かすかを話し合う。


おそらく、経営層と現場で驚くほど意見が割れます。一見経営層が正しいのではと考えやすいですが、自社のセールスポイントを経営層が正しく言えないケースも多くあります。意見が食い違った部分はすり合わせ、1つの質問に対して1つの回答がキレイにはまるように仕上げていきます。

7つの質問シートが埋まれば、次はコンセプトに落としこんでいく作業です。ここでのゴールはUSPを一つの言葉にすることです。それぞれの強みや訴求したいターゲットを並べて、皆さんが一番しっくり来る一つの言葉に仕上げていきます。この際もなるべく全ての方の意見を取り入れられるように留意するのがよいと思います。また、ユーザー視点を忘れないために、お客様の顔を思い浮かべながら発言していくと良いでしょう。

Webサイトのコンセプトが一つの言葉に仕上がったら、あとはWebサイトに反映させていきます。ここはWebに関わる人員のみで進めていったほうが効率的です。

こうして、コンセプトを反映した新しいWebサイトが出来上がります。その後もコンセプトに沿って磨いていくことで自ずとターゲットユーザーが集まるサイトに成長するでしょう。

まとめ

Webサイトのコンセプトは常に意識していないと忘れがちです。アクセス数やCV数を増やすことに躍起になって、本来目指していた姿を見失ってしまいそうな時、是非サイトコンセプトに立ち返ってみてください。

自分をよく見せることに躍起になるより、自分の本来の強みを上手に伝えることに力を使ったほうが案外相手に素直に良さが伝わったりしますよね。それと同じように、Webサイト上では貴社本来の強みを上手にアピールしていきましょう。

貴社や閲覧ユーザー、貴社のサイトに関わる全ての方がWinでつながるような素敵なWebサイトを作っていきたいですね。

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